イランの勝利 2013 11 30

 外形だけ整えて中身がない外交。
そんな外交が、あまりにも多すぎる。

 2013年11月29日のワールド・ニューズ・メール(世界日報社)には、
このような記事がありました。

「イランの狙いは制裁緩和」
「核開発止められない暫定合意 ウラン濃縮施設は手付かず」
(チャールズ・クラウトハマー)

 何のための交渉なのだろう。
イランの核施設は手付かずのまま残されることになる。
19,000基もの遠心分離機は、すべて維持される。
その中には、5倍の速度でウランを濃縮できる、
第2世代の遠心分離器3,000基がある。
 ただの1基も解体されることはない。
遠心分離器を製造する施設は、すべて手付かずのままだ。
(引用、以上)
 クラウトハマー氏は、こう嘆く。
これは、シリアにおいて、化学兵器の廃棄は進めるが、
化学兵器の製造工場は残すようなものだと。
 ロシアや中国の高笑いが聞こえてくる気がします。
親切な中国人は、こう言うかもしれません。
「こういう外交は、中国の故事成語では、
羊頭狗肉と言うのだ。
要するに、見かけは立派だが、中身は違うということだ」

2013年11月24日の産経ニュース電子版には、このようなニュースがありました。

イランの核問題 アメリカ国内に安易な妥協への警戒感 「北朝鮮の二の舞」懸念

 「北朝鮮は、われわれをだました。イランも信用できない」
コーツ上院議員(共和党)は21日のCNNテレビの番組で、
北朝鮮を引き合いに出してイランへの不信感をあらわにした。
 コーツ氏が念頭に置くのは1994年10月の米朝枠組み合意の失敗だ。
合意では北朝鮮が核開発の凍結などを約束する一方、
米国は軽水炉の提供や貿易・投資規制の段階的な撤廃などを約束。
 現在のイランとの交渉と似通った状況だったが、
結局は北朝鮮の核開発を食い止めることはできなかった。
(引用、以上)
 アメリカのハドソン研究所の日高義樹氏は、
「アメリカ人は、お人好しのところがある」と、
著書で指摘しています。
 今後、アメリカ人の「人の良さ」につけこむ国が続出するでしょう。
北朝鮮が、その見本となってしまいました。


































































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